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長英新道から俎嵓へ

Posted by もこべぇ on 06.2015 登山   0 comments   0 trackback
Tag :長英新道 燧ケ岳 俎嵓
尾瀬沼から燧ケ岳に向かうルートは2本あります。一つは北西岸の沼尻(ぬしり)からのナデッ窪コース。(「ナデ」の語源は雪崩。)もう一つは長蔵小屋二代目主人の平野長英氏が開拓した長英新道。事前に調べて、登山初級レベルの私はこちらの方が負担が少ないと判断し、長英新道を歩くことにしました。尾瀬沼ヒュッテからもこちらの方が近いですし。

今ではネットでも一般登山者からの山行記録を気軽に見ることができてありがたいです。事前に収集した情報の通り、長英新道はあまり変化がなく、眺望もない樹林をだらだら歩く感じでした。でも私にとっては岩がごろごろして段差があって脚に負担がかかるよりいいです。

途中、1合目から9合目まですべてプラスチック製の表示があったので、後で自分のペースを知るために、記録として9枚全部写真を撮りました。ちょこっと立ち止まって適当にシャッターを押したので結構ブレているのもありましたf^_^;。噂通り、1合目までが長い!それだけ最初は傾斜が少なかったということでしょう。確かに緩やかな登りで、まだ登山というよりトレッキングといった感じ。その代わり、ぬかるみもすごいです。1合目のプレートの写真を撮っていたら、50歳前後のご夫婦と思われる二人組に抜かれました。

とにかく私はマイペース。尾瀬沼ヒュッテを出発して約2時間後。5合目の手前でほんの少しだけ眺望が開ける場所がありました。眼下の尾瀬沼からずいぶん登ってきたことがわかります。

5合目手前から尾瀬沼

この少し手前でも男性2人組に抜かれました。こちらはご年配ながら「いかにも山慣れしてます」なコンビでした。

5合目

6合目を過ぎると、山頂がぐっと近くに見える場所がありました。ちょうど腰を下ろせる岩もあったのでここで休憩。

山頂が見えて来た

尾瀬沼ヒュッテで前の晩に作っていただいたおにぎり2個のうち1個をここでいただきました。まだ7時前。

後から登って来た男性2人組と少しおしゃべり。2人とも「元気な働き盛り」といった感じ。でも山登りは年に2~3回だそうです。下りはナデッ窪を通って、今夜は温泉小屋に泊まると話していました。一人は高度計つきの腕時計をしていて「今だいたい2000mなのであと300mちょっとですね」と教えてくれました。

尾瀬沼ヒュッテのおにぎりはとにかく大きい。そしてしっかり握ってあるので(これ、もしかして男性がにぎった?)、食べるのに時間がかかりました。ゆっくり食べないと体にも負担かかるしね。普段私が使っているお茶碗で二杯分くらいありそう。男性二人組は先に歩き始めました。やっぱり私はマイペース

ここまでのゆるゆる登りとは違って、だんだん険しくなりました。生えている木も低くなります。天気が良くなってきた分、気温も上がり、こちらの体温も上がります。時間や距離でなく、きついと思ったら水分を摂ってドライフルーツを口にするようにしました。不思議なことにほんの1~2分立ち止まって補給するだけで、体が一気に楽になって歩き出せるものなんですね。「前にさえ進んでいれば、いつかは山頂に着く」それだけを考えて足を進めました。

ときおり花々が励ましてくれます。

花に励まされ2

え?この時間でもう下ってくる人がいるの?すれ違った単独行の男性は荷物も足取りも軽そう。確かにあのペースならまだ暗いうちに登り始めればこの時間に降りられるよねえ…。はあ~。

8合目の少し手前にちょっとした広場がありました。最後の険しい登りの前に、ここで小休止するのも良いかもしれません。

8合目手前の広場1

8合目手前の広場2

道標に気が付かなかったのですが、どうやらここがナデッ窪ルートとの合流地点だったようです。

山頂までもう少し

山頂の方に目を向けると…さっきの男性2人組(働き盛り組)の後ろ姿が見えました。なかなか前に進んでいなかったので、山頂手前はかなり険しいんだろうな、と私も覚悟を決めました。

ここまで来ると、一歩踏み出すのも慎重になります。目の前に山頂が見えていますが、これが最後の難関ではない…ことが後でわかりました。

最後の難関…ではなかった

俎嵓(まないたぐら)直前で振り返ると…

俎嵓直前で振り返る

再び頂上に目を向けると、山頂で休んでいる人たちが視界に入っているのに「何コレ
どか~んとデッカイ岩が立ちはだかっています。もう道なんてありません。前の人、どうやってこれを乗り越えたの?「え~と、左手でここを掴んで、右足をここに置いて、次に右手をここに置いて…」と高難度のフィールドアスレチック状態。(しかも7~8kgの荷物つき)。やっと巨岩をよじ登って振り返ったら…なあんだ、左をちょっと巻いて登れば良かったんじゃん。頂上が近いと真正面しか見えない私 (-_-;)。もっと冷静になりたまえ>自分。

ついに着きました。俎嵓。標高2,346m。尾瀬沼ヒュッテを出発して3時間半。空は晴れていても、自分より低いところに雲が広がっていたため、眺望は今一つ。まあ、登って来られただけでもよしとしましょう。

俎嵓

俎嵓2

ごつごつした岩場には、1合目付近で追い抜かれたご夫婦の奥さまと、さきほどの男性2人組が腰を下ろしていました。岩の何箇所かに赤いペンキで「ヌマ」「ハラ」「ミイケ」と矢印が書かれていました。それぞれ「尾瀬沼」「尾瀬ヶ原」「御池」を指すのでしょう。ただし、一昨年の台風で、尾瀬ヶ原に下りる見晴新道は現在、通行止め。復旧も未定だそうです。

さて、ほっとしている場合ではなし。実は最高峰は俎嵓ではなく、隣のピークの柴安嵓。いったん下って登るという情報は事前に収集したものの、その高低差は思った以上。「ええっ!?ここ下ってまたあそこに登るのー

思えば、途中で大きなおにぎりを食べるだけのゆっくり休憩を取ったにもかかわらず、尾瀬沼ヒュッテから3時間半で俎嵓に到着というのは、初級レベルの私にとってはかなりのハイペースだったかもしれません。すでに脚がガクガクしていました。俎嵓と柴安嵓の往復は標準タイムで40分。私の足だと1時間弱見ておいた方が良さそう。しかも中間の鞍部まではどちらも急な岩場で、さらに脚に負担がかかるのは間違いない。怪我の発生率が高い下りのために守りに入るか

俎嵓でしばし考えるも、「せっかく来たんだもの。時間に余裕を持たせるために尾瀬沼ヒュッテを早く出たのだから」と自分を奮い立たせ、「←ハラ」と書かれている方の岩場を降り始めました。


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自分の思い出のために日記を綴っていましたが、東日本大震災をきっかけに福島の復興を願って公開することにしました。

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